(注意!*このお話はアニメ【げんしけん】で放映されていない単行本5巻部分の設定が
入っています。ネタバレが嫌な方は、予めその事に留意をお願いします。)


【密室における個人行動観察とその利用法】

《8月上旬某日・現代視覚文化研究会部室》

太陽がまぶしい8月に突入し、大学の構内には殆ど人影は見られなかった。
多くの学生は海に山にと旅行の計画を実行に移しているそんな時期、現代視覚文化研究会の
部室に一人の少女が入って来た。
デニムのジーンズにラフなTシャツで、頭の髪の毛は一つに縛りポニーテールが垂直に立ったような状態に
なっている。
彼女の名前は荻上千佳(おぎうえ ちか)。現代視覚文化研究会の部員である。

《シャッ!》

きょろきょろと注意深く周りを見回し、おもむろにカーテンを閉める。蛍光灯の明かりだけの薄暗くなった部室で
数枚の原稿用紙を取り出す。
「あと1日。今日中に描き上げねば。」
千佳はコミフェスでアニメ【くじびきアンバランス】の漫画原稿を描きに来たのだった。
千佳は出身が東北地方であり、一人になると東北弁が出てきてしまう。


暫らく集中して机に向かっていた千佳が、15分もしないうちにその鉛筆がぴたりと止まる。
「ん〜。ふう〜。」
少しだけ息使いが荒くなる。自分の描いた漫画の世界に少しだけ没頭しているようだった。
ちらっと奥のロッカーに視線が向く。
そこには今までにここの部員が収集した18禁の同人誌が並べられている場所だ。
「同人誌を描くために見るだけだからぁ。」
自分に言い聞かせるように、数冊の同人誌を取り出した。
「この構図は参考になるがらね。」
だが、暫らくするとその本を読む行為に没頭し始めてしまった。
「これ、いきなし可愛いし……。」
《じじっ》
自然に手が自分の股間の部分に伸びてしまう。
ゆっくりとジーパンのジッパーを下ろし、ズボンのボタンを外す。
《くちゅ》
少しだけ上から中指で触ってみる。
「変な気分さ……なってきたぁ……。」
ショーツをずらし直に触ってみると、じっとりとそこは濡れている。


「んっ、んっ、んはぁ。だめだぁ、そげなこと。」
同人誌を左手で読みながら、右手で自分の敏感なクリトリスを愛撫していく。
「んはっ、ん〜んん、はぁ〜。」
右手の中指の動きが激しくなってくる。
「んっ、んっ……だめだがらぁ……笹原ぁ〜せんぱい〜。」
思わず、先輩である笹原とセックスしている自分を思い浮かべてしまう。
左手で洋服の上から胸を揉み、右手でショーツの上からヒダの周りを刺激する。
《がちゃり》
「!!」
《ばたばた〜〜がさがさ〜〜〜!!!!!》
「あわわ〜〜〜。」


突然、部室のドアが開いた。入ってきた女性は黒髪のロングヘアー。大きく形の良いバストの
美人で大野加奈子という。
目を殆ど隠してしまっている前髪で、その魅力を半減させてしまっているのが残念な帰国子女である。
「あら。一人なんだ。」
ちょっと不満そうに言う。この二人は属に言うとそりが合わない仲だった。
自分がオタクであることを隠し、オタクを否定する千佳が加奈子は気に入らないのである。


「何か用ですか?」
「別にぃ〜。」
重苦しい雰囲気が部室内を包む。千佳は他の部員と話をする時には、標準語に戻る。
だが、標準語をぶっきらぼうに言う千佳が一層雰囲気を悪くする。
「あの〜。」
「何でしょう?」
「用が無いんだったら、暫らくここで一人にさせてもらいたいんですけど。」
「え〜と。部員がここに来ちゃ不都合なんでしょうか。」
「私、漫画を今日中に描き上げなきゃならないんで。」
「それで一人にしてほしいと。」
「そうです。はっきり言って邪魔なんで。」
そう言うと、ちらりと加奈子の方に冷たい視線を送る。
明日までに同人誌の原稿を上げるのは最重要課題であったので、この事を出されれば先輩の
加奈子といえども協力しない訳にはいかないはずだった。


「ん〜〜〜。」
ちょっと考え込む加奈子。勝った!と千佳は、ほくそ笑む。後はこの邪魔な巨乳女を追い出すだけだ。
「あら〜〜。その鞄の下にある本は何かなぁ〜〜。」
《!?》
突然、突拍子も無い事を言い出す。だが、千佳を驚かせるにはそれで充分であった。
鞄の下には先ほど慌てて隠した18禁のやおい本や男性向けのエッチな同人誌が置いてある。
千佳は慌ててその場を凌ぐ言葉を探した。
「漫画の未完成原稿とかです。まだ、見せられる段階じゃないんで。」
一刻も早く出て行って欲しい。そういった意味を込めて、語気を少し荒める。
「……チャック開いてる。」
「なっ!?」
かぁっと顔が赤くなり、慌てて両手で隠す。
その慌てぶりを確認するや否や、すかさず加奈子が畳み掛ける。
「その下にあるおかずで一人エッチしたいから、私に出て行って欲しいんじゃないのかな〜?」
「そ……そん……な。……あの。」
「それに何か、この部屋変な臭いするし……。」
「さっき……トイレ行っででぇ。」
千佳は追い込まれると東北弁を出してしまう弱点があった。
「んっ〜〜〜だめだからぁ〜〜〜〜〜ささはらぁぁあ〜〜〜。」
「!!!!!!!!!!!!!」
加奈子が鼻を摘まんで千佳の声真似をする。
「ぅううわぁぁぁぁあああああ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

《がしっ!》

思わず部屋から飛び出して行こうとする千佳の腕をがっしりと加奈子が掴む。


「本人に言っちゃおうかな〜。」
「あうぅぅぅぅぅぅ……な、なんでも……言う事ぎぐがらぁ……。」
最後の方は涙声である。
「何でも?」
加奈子は満足そうに問いかけると、小悪魔のような笑みを浮かべる。
「じゃ、裸になってもらおうかな〜。」
「えっ?」
「裸になって。」
「そんな事、できっこないべや!」
「じゃ、そういう事で。私用事がありますので。」
手をしゅたッと上げ、無表情で部室を出て行こうとする。

《がしっ》

今度は千佳が加奈子の腕を掴む。
「……わがった……から。」


白く透き通るような肌に、決して大きくないが丸く柔らかそうなバスト。小さな淡いピンク色の
乳首がその中央にツンと突き出してその存在を主張している。
細身のウエストは無駄な贅肉がなく、すらりとした太腿が全体のバランスを良くしている。
上気した頬と耳が朱色に染まり、先ほどからうつむき加減で加奈子の様子を伺っている。
「へえ〜。思ったとおりですね。素晴らしい体です。」
「もう、約束は守ったんですからいいですか。大体、何で裸にならなきゃいけないんですか?」
裸になるまでためらいはあったが、時間が経つにつれ少しずつ千佳は冷静になっていた。
「ねぇ、コスプレしてみない?山田さんなんか似合いそう〜。」
「しません!オタク臭い。」
《カチン!》
「コスプレは臭くなんてないです。」
「カッコ悪いです。」
《カチン!カチン!》
この時、加奈子は心底、千佳を苛めたくなってきていた。自分もオタクの癖にオタクを馬鹿にする千佳。
加奈子は元々、女性に甘えるのが好きな性格なので、そういう行為にも快感を覚える部分があった。


服を着ようと後ろ向きになった千佳の胸を後ろから鷲掴みにする。
「こちょぐてぇ〜〜!」
突然の攻撃に突拍子も無い声を上げる。
加奈子は同時に右手をショーツの中にするりと滑り込ませた。
「やめ……。」
《くちゅっ、くちゅ》
「あら、ごめんなさい。つい手が。あらら〜何か臭いですね〜。」
「はっ、んぐ、だめ……。」
「これ、さっきから臭っていたの、ここからだったんですね。すっかり、私がオタク臭い臭いを出して
いるのかと思ってましたわ〜。おほほほほほ〜。」
加奈子の中指は第二関節まで既に入っている。その指を直角に曲げると、Gスポットがそこにはあった。
「あぁぁだめ……だ。んっ、あっ、ああぁ、あぁ……。」
「ぽたぽた垂れていますよ〜ダメですよ。そんな感じちゃ。はしたないですよ〜。」
胸を鷲掴みしていた人差し指と中指は乳首を摘まんだり、こねくり回したり、引っ張ったりしている。
既に乳首の先は勃起しており、痺れた刺激が千佳の足先の指をピンと伸ばす。

《くちゅっ、ぴちゅっ、くちゃっ、ちゅくっ》
「はぁうっ、はぁんっ、あふぅっ……んんっん、ひやぁん。」
「いやらしいですねぇ。オタクの女がイヤらしいとか言っていましたけど、どっちがイヤらしいんですか?」
「おら……んはぁっ、いやらしぐ……ない。」
加奈子の指の動きが早くなる。親指で大きくなったクリトリスを刺激し、中指が千佳の中を出たり入ったりしている。
「はぁ!!ひやぁうっ!あああぁん。やめ……。」
洪水のような愛液がぽたぽたと垂れて部室の床に垂れた。
「ねぇ、どっちがイヤらしいですか?言ったら止めてあげてもいいですよ。」
「……です。」
「え〜〜〜?聞こえないなぁ〜〜。」
「おら……です。」
「えっと、オタクより自分がイヤらしいと認めるんですね。千佳さん。」
「はぁんん〜〜、んっ、んっっ、はぁ、はぁああっ、ああああっ、んんんんっ。」
一層加奈子の指の出入りが激しくなり、紅潮した千佳の体ががくがくと震える。
「オタクの笹原さんにやられちゃっているところを想像してオナってたんですよね。」
「いっ……だめ……いっ、いいっはぁああああうん、あはああああああああ!!!!!!」
千佳の頭の中に白い世界が広がり、膣内が何度も収縮する。
「はぁっ、はぁはぁ……。」
「今日のところはこれで許してあげますね。では、漫画頑張ってください。」
加奈子は満足してにこにこしながら部室を出て行く。


《後日》
「す、凄い!こんなにエッチなシーン、どうやって描写したの?」
「まぁ、色々参考にしまして。」
「これなら完売も夢じゃない。やるなぁ。」
「……あんまり……誉めないで下さい。」
「いや、マジで凄いって。いや、この女の子の描写とか。大手並だよ。」
照れまくっている千佳の後ろでニコニコと微笑んでいる加奈子。
すっと持上げたその手には、あの時千佳がおかずにしていた同人誌を持っている。
「う……うわぁぁぁぁああ!!!」
「ど、どうしたんだ?」
「あら〜〜〜。どうしたんですか〜。」
千佳の受難は始まったばかりだった。


おしまい


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